瓦1枚だけ交換できる?部分補修が可能なケースとは

瓦1枚だけ交換できる?部分補修が可能なケースとは

2026/08/27

瓦屋根の場合、瓦1枚だけを交換したり、部分補修することができます。化粧スレートや金属屋根などの他の屋根材と異なる特徴です。
ただ、築年数や瓦屋根の状態によっては、部分補修だけでは対応できないこともあります。
この記事では、瓦1枚だけの交換や部分補修によって対応できるのはどのような場合なのか解説します。

瓦は部分補修ができる

屋根材は、屋根材同士を重ね合わせるようにして施工されています。
そのため、一枚の屋根材を剥がすには、その上に重なっている屋根材も剥がさなければなりません。
また、薄い屋根材の場合は、無理に剥がしたり、曲げようとすると割れてしまったり、金属の場合は曲がってしまい、元に戻らなくなってしまうことがあります。
そのため、屋根材を一枚だけ修理するのは難しいことが多いです。

それに対して、瓦の場合は、瓦を一枚だけ交換するといった形の修理も対応できることがあります。
瓦は、他の屋根材に比べて頑丈にできている上、比較的剥がしやすい形状になっているためです。

瓦一枚のみの交換で対応できるケースとは?

瓦一枚のみの交換で対応できるのは、瓦が一枚だけひび割れていたり、不具合があるといったケースです。
例えば、上空からの落下物により、瓦が一枚だけ壊れてしまったというケースでは、その瓦を一枚だけ交換するという形での修理が可能です。

瓦一枚のみの交換で対応できないケースとは?

瓦一枚のみの交換で対応できないケースもあります。
具体的には次の2つの場合です。

代替えの瓦がないため交換できない場合
瓦一枚のみの交換では意味がない場合

一つ一つ確認しましょう。

代替えの瓦がないため交換できない場合

瓦の場合、頻繁に製品が入れ替わることが少ないので、同じ瓦を調達できることも多いです。
仮に、全く同じ瓦が既にない場合でも、似たような色合いの瓦で代用することも可能です。

ただ、施工されている瓦が特殊な瓦だったり、セメント瓦などの古い瓦が用いられている場合は、既に廃盤になっているために交換が難しいこともあります。

瓦一枚のみの交換では意味がない場合

瓦一枚のみの交換では意味がない場合とは、瓦だけでなく、下地やルーフィング(防水シート)がダメになっているケースです。

屋根から雨漏りが発生していて、屋根を確認したところ、瓦が一枚割れていることが判明した。
ならば、その割れた瓦さえ交換すれば、雨漏りが止まるだろうと考える方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、瓦屋根で雨漏りが発生している場合は、瓦の下に敷かれているルーフィングが既に寿命が来ていて、雨水を弾かなくなっていることが原因であることが多いです。

瓦屋根に限らず、屋根材は、それ単体で完璧に雨水の浸入を防いでいるわけではありません。
屋根材同士を重ね合わせて屋根を作っているので、ある程度の隙間はどうしても生じてしまいますし、その隙間から雨水が浸入することがありうることも想定されています。
それでも、雨漏りしないのは、ルーフィングが敷かれているためです。
このルーフィングが劣化していて、雨水を弾かなくなっている場合は、屋根材を一部新調しただけでは、雨漏りを止めることはできないわけです。

▷雨漏りを未然に防ぐ「ルーフィング材」の選び方と寿命について

瓦の部分補修とは?

京都市左京区にて雨漏り修理〈瓦屋根修理〉

瓦の部分補修とは、瓦一枚の交換も含みますが、屋根の一部分の複数枚の瓦を外して補修工事を行う場合も含みます。
代表的な工事例としては、次のようなケースがあります。

谷板金の補修に伴い谷板金周辺の瓦を外す必要がある
棟瓦の取り直し工事

それぞれどのような部分補修なのか紹介します。

谷板金の補修に伴い谷板金周辺の瓦を外す必要がある

谷板金とは、屋根と屋根がぶつかり合い、谷状になっている部分に施工されている板金です。
建物が完全な正方形、長方形になっているのでない限り、屋根には、谷状になる部分が生じます。
この部分に施工されている谷板金は、屋根の左右から流れてくる雨水を集めて、雨樋に流す役割を果たす役割を担っています。
屋根材の他の部分と比べても、大量の雨水が集まりやすい箇所なので、この部分に不具合が生じてしまうとすぐに雨漏りにつながります。
例えば、谷板金が錆びて穴が空いたり、劣化によりズレや隙間が生じてしまった場合です。
この場合は、谷板金の交換が必要ですが、そのためには、谷板金の周りの瓦を外さなければなりません。

また、谷板金を交換するだけでなく、ルーフィングの交換も必要です。下地である野地板が腐っている場合は、野地板の交換も必要になることがあります。

このように谷板金の補修が必要な場合は、瓦を一部剥がすだけでなく、かなり本格的な工事が必要になります。

棟瓦の取り直し工事

棟瓦の取り直し工事とは、棟瓦が崩れたり、ズレている場合に、棟瓦の積み直しを行う工事のことです。
棟瓦は、屋根材の中で最も風当たりの強い部位なので、台風などの強風により、ズレたり崩れてしまうことがあります。
また、大きな地震の際も瓦屋根が崩れる時は、大抵、棟瓦が崩れています。
棟瓦が崩れたままだと、大量の雨水が浸入して雨漏りの原因になってしまうので、補修工事が必要になります。

棟瓦の取り直し工事では、既存の棟瓦を解体し、下地の状態を確認した上で、新しい葺き土や南蛮漆喰を使って、棟瓦を積み直します。
最近では、葺き土や南蛮漆喰を使わない乾式工法により、棟瓦を施工することもあります。

▷京都市北区にて瓦屋根修理〈漆喰補修〉

瓦一枚だけの交換、部分補修が可能か見極めるには?

瓦一枚だけの交換や部分補修が可能であれば、屋根全体を補修するよりも屋根工事にかかる費用を抑えることができますし、短い工期での施工が可能です。
ただ、部分補修で対応できる状態なのかどうか見極めてから依頼しないと、部分補修してもすぐに工事が必要になってしまい、却って費用がかさんでしまうことがあります。

ルーフィング(防水シート)の寿命が来ていないかどうか

既に紹介したように瓦屋根は、瓦だけで雨漏りを防いでいるわけではありません。ルーフィングが機能していなければ、瓦だけを修理しても根本的な雨漏り修理にはなりません。
一般的なルーフィングは、10年から20年程度で寿命になります。
新築時や前回の屋根リフォームから、これくらいの期間が経っている場合は、使われているルーフィングが寿命になっていないかどうか確認してから工事方法を検討すべきです。

野地板が傷んでいないかどうか

野地板とは、屋根の下地の板材のことです。
野地板は、バラ板か構造用合板が使われており、そう簡単に傷みません。
ただ、一度施工すれば、メンテナンスが不要というわけではなく、ある程度の年数が経過したら、交換が必要になります。

野地板の寿命は、おおむね30年から40年程度とされています。
新築時や前回の屋根リフォームから、これくらいの期間が経っている場合は、瓦の部分補修ではなく、野地板の交換工事から行うことも検討すべきです。
既に雨漏りが発生している場合は、30年経過していなくても、野地板が腐食していることもあります。
野地板の劣化状態については、瓦を剥がす以外にも屋根裏から確認することもできます。

瓦一枚だけの交換、部分補修が難しい場合の工事方法

瓦一枚だけの交換、部分補修が難しい場合は、どのような屋根工事が必要なのでしょうか。
瓦屋根の場合は、次の2種類の工事方法のいずれかを選択することができます。

屋根の葺き直し工事
屋根の葺き替え工事

それぞれどのような工事方法なのか確認しましょう。

屋根の葺き直し工事

屋根の葺き直し工事とは、既存の瓦を再利用する工法です。
瓦を剥がして一時保管し、ルーフィングや野地板などの屋根の下地の工事を行います。
その後、桟木を回して、剥がした瓦を再利用して葺いていきます。
陶器瓦は、50年以上の寿命があるため、新築時から30年程度で瓦屋根の全面的な補修を行う場合は、再利用することもできます。
この場合は、剥がした瓦を廃棄する必要がなく、処分費用がかかりません。

▷瓦屋根工事の「葺き直し」とは?メリットとデメリットについて

屋根の葺き替え工事

屋根の葺き替え工事とは、既存の瓦を撤去し処分したうえで、新しい屋根材を葺く工法です。
既存の瓦をすべて撤去したうえで、ルーフィングや野地板などの屋根の下地の工事を行います。
その後、新たな屋根材で屋根を葺き替えます。
この場合、屋根材としては、瓦を選択することもできますし、瓦以外の屋根材に変更することもできます。
特に、瓦から金属屋根に変更した場合は、屋根が非常に軽くなるため、耐震面で有利になります。

まとめ

瓦屋根について、瓦1枚だけの交換や部分補修ができるケースとできないケースについて解説しました。
瓦は、50年以上の寿命を誇りますが、瓦屋根を構成するその他の部材については、それほど寿命は長くありません。
瓦屋根を長持ちさせるためには、定期的なメンテナンスを行うようにしてください。
Re,ルーフは、京都市右京区を中心に活躍する屋根工事職人直営店です。京都市や亀岡市などを中心に京都府全域で屋根工事や雨漏り修理工事を承っています。
瓦屋根の部分補修を検討されている方は、お気軽にご相談ください。