屋根の板金部分はなぜ重要?雨水の侵入を防ぐ水切り板金の役割

屋根の板金部分はなぜ重要?雨水の侵入を防ぐ水切り板金の役割

2026/10/26

屋根には屋根材とは別に板金が使われている箇所があります。これらの板金は水切り板金と言い、雨水の浸入を防ぐ重要な役割を担っています。
この記事では、屋根に使われている板金とそれぞれの役割、屋根の板金のメンテナンス方法について解説します。

屋根や外壁には板金が多用されている

屋根や外壁は、瓦やスレート屋根といった屋根材だけで構成されているわけではなく、様々な部位で板金が利用されています。
また、外壁も、窯業系サイディングなどだけでなく、板金が使われている部位があります。
これらの板金は、建物の内部に雨水が回り込んでしまうことを防ぐ大切な役割を果たしています。

屋根で板金が使われている部位

板金は、建物の様々な部位で使われています。
特に、屋根は雨が降った時に雨水を真っ先に浴びる場所であるため、雨水を効率よく流すための板金が多用されている箇所です。
屋根での主な使用箇所は次のとおりです。

・軒先水切り板金(唐草板金)
・雨押え水切り板金
・ケラバ水切り板金(ケラバ捨て水切り)
・谷板金(谷桶)
・棟板金

一つ一つ確認しましょう。

軒先水切り板金(唐草板金)

軒先水切り板金は、屋根の先端部分に設置されていて、屋根に伝わった雨水を雨樋に流す役割を担っています。
屋根を伝った雨水は、高い場所から低い場所へと自然に流れるようになっていますが、軒先に何もないと、雨水は軒先の裏側に回り込んでしまいます。
その結果、軒天の内部に雨水が浸入して雨漏りの原因になったり、外壁に伝わって、外壁の劣化部分から雨水が浸入してしまうことがあります。
こうした事態を防ぐために設置されているのが、軒先水切り板金です。

雨押え水切り板金

雨押え水切り板金とは、屋根と外壁が接する取り合い部分に設置される板金です。
屋根の上に外壁が来る構造(一階の上部に二階部分がない)の場合、外壁に伝わった雨水は、屋根に流れますが、この時、屋根と外壁が接する取り合い部分で、雨水を屋根に流せる仕組みになっていないと、その隙間から雨水が浸入してしまい、一階の室内での雨漏りにつながってしまいます。
雨水を屋根に流す仕組みを担っているのが、雨押え水切り板金です。

ケラバ水切り板金(ケラバ捨て水切り)

ケラバ水切り板金は、屋根の端(ケラバ)に設置されていて、側面からの雨水の浸入を防ぐ役割を担っています。
例えば、切妻屋根の場合、妻側(三角形になっている正面部分)の屋根には、破風板が設置されていますが、破風板部分と屋根材の隙間からの雨水の浸入を防ぐことができません。
このままでは、雨水が浸入して雨漏りの原因になるだけでなく、屋根の内部が腐ってしまいます。
そこで、ケラバの隙間から雨水が浸入するのを防ぐ役割を担っているのがケラバ水切り板金です。

谷板金(谷桶)

谷板金とは、屋根と屋根がぶつかり合う箇所に設置されている板金です。建物が完全な長方形や正方形になっていない限り、屋根と屋根がぶつかり合う谷と呼ばれる部位が必ず生じます。
この部分は、左右の屋根からの雨水が集まる場所ですが、屋根材だけでは隙間が生じてしまい、雨水が屋根の内部に浸入してしまいます。
そこで、谷になった部位の天辺から軒先の雨樋まで、細長い板金でつなげることにより、雨水を排水しやすくしています。

棟板金

棟板金とは、屋根の頂点の部分に設置されている板金です。
屋根材の場合は棟瓦が積まれますが、化粧スレートの場合、スレート材を積み重ねても、雨水の浸入を防ぐのが難しいことから、最も容易な解決策として、細長い板金で覆ってしまうという方法が取られています。
そのために用いられているのが、棟板金です。
棟板金は、屋根材を施工した上に頂点にかぶさるように施工されています。この部位がないと、屋根の頂点から雨水が浸入してしまうため、大切な部位です。

屋根の板金の役割とは

屋根の板金の役割は一言でいえば、雨水の浸入を防ぐことですが、より繊細な役割も担っています。
主な役割を紹介します。

✅雨水の浸入を防ぐ

屋根は、屋根材を組みあわせて作るため、どうしても隙間が生じてしまいます。この隙間の部分を塞ぐのに、最も効果的な建材が板金であることから、板金が多用されています。
代表的なのは、谷板金や棟板金です。細長く生じてしまう隙間を、複数の屋根材を積み重ねて塞ぐよりも、板金で覆った方が雨仕舞が良いため、こうした板金が使われます。

これらの板金に不具合が生じると、室内での雨漏り被害に直結するため、定期的なメンテナンスが欠かせません。
谷板金は、錆びて穴が空いていないか、ゴミが詰まって雨水が流れにくくなっていないか確認します。棟板金も、釘が緩んで抜けやすくなっていないか、台風被害により剥がされていないかといった点検が必要です。

✅雨水の回り込みを防ぐ

雨水は、高いところから低いところに流れます。一戸建てでは屋根は三角形の形をしているのが一般的なので、自然に雨水が雨樋に向かうようにできていますが、軒先から雨樋にスムーズに流れるわけではありません。
軒先に流れた雨水は、裏側に回り込んでしまうことがあります。このままでは軒天の内部に雨水が浸入して、屋根材内部からの雨漏りにつながってしまいます。
そこで、軒先に水切り板金を設置することで、雨水の回り込みを防ぎ、雨樋にスムーズに雨水が流れるようにしています。
この水切り板金は、雨水が回り込まず、雨樋に落ちるように角度や形状が工夫されています。
そのため、経年結果により、変形してしまうと、雨水の回り込みを防げなくなるなど、水切り板金の役割を果たさなくなることがあります。
雨水の回り込みを防げる状態になっているかどうかの判断は難しいため、専門家による点検が必要です。

屋根の板金と併せて重要なのがルーフィング

屋根の板金は、屋根材と併せて雨水の浸入を防ぐ役割を担っていますが、それだけで雨水の浸入を完璧に防げるわけではありません。
屋根の防水は、一次防水と二次防水の二段建てで機能しています。

一次防水とは、屋根の表面部分での防水です。
例えば、瓦屋根、化粧スレート、金属屋根といった、屋根を表面から見た時に、目に付く屋根材による防水機能です。
金属屋根の場合は、隙間がほとんどない状態にすることも可能ですが、ほとんどの屋根材は、屋根材同士を積み重ねる形で設置されているため、どうしても隙間が生じます。

そこで、隙間から浸入する雨水をその下で防ぐ二次防水が必要です。この役割を担うのが、ルーフィング(防水シート)です。
屋根材が劣化して防水機能が低下しても、ルーフィングが機能していれば屋根の内部、さらには室内への雨漏りを防ぐことが可能です。
もっとも、屋根材が劣化しているときは、既にルーフィングも寿命が来ていることが多いため、結果として雨漏りにつながってしまうことが多いのが実情です。

屋根の板金は、一次防水と二次防水の補助を担っています。
例えば、谷板金や棟板金は、一次防水の屋根材と組み合わせることで、雨水の直接の浸入を防いでいます。
さらに、「捨て水切り」と言い、ルーフィングの下に仕込まれる板金は、内部に浸入した雨水を外部に排出する役割を担っています。

屋根の板金の補修の目安とは

屋根の板金は、雨漏りを防ぐために重要な役割を担っていますが、目立たない箇所に使われていることから、メンテナンスが必要なのかどうか判断が難しいことがあります。
そのため、屋根工事業者や屋根板金の専門家などにチェックしてもらうのが確実です。
ただ、次のような場合は、板金の補修が必要なことが多いです。

✅水切り板金に錆が生じている

屋根の板金には、ガルバリウム鋼板などの錆びにくい金属が使われていることがほとんどですが、それでも、経年劣化により、塗装が剥がれるなどすると錆が進行してしまいます。
軽微な錆ならば塗装することで、機能を回復させることもできますが、錆の程度が深刻な場合は、交換工事などが必要になります。

✅穴が空いている

屋根の板金の錆が進行して穴が空いてしまった場合は、その穴を塞ぐ方法はありません。板金自体を交換する必要があります。
また、状態によっては、屋根の下地が傷んでいることもあるため、大掛かりな屋根工事が必要になることもあります。

✅釘が抜けている

屋根の板金は釘により止められていますが、この釘が浮いていたり、抜けやすい状態になっていると、台風などの直撃を受けた際に剥がされてしまうことがあります。特に、棟板金は台風被害に遭いやすい部位です。
こうなってしまうと屋根の板金として機能しないため、交換工事が必要です。

✅歪みが生じている

水切り板金に歪みが生じている場合は、雨水の回り込みを防ぐ機能が失われていることがあります。
こうなってしまうと、雨水の浸入を防げないため、板金の交換が必要になります。

まとめ

屋根の板金の役割と重要性、メンテナンス方法についてまとめました。
屋根の板金は、目立たない箇所に使われていることも多く、不具合に気づきにくいこともあります。それでも、10年、20年といった期間が経過している場合は板金も劣化していることが多いです。
築年数が長い場合は、一度、屋根工事業者に点検を依頼することをおすすめします。
Re,ルーフは、京都市右京区を中心に活躍する屋根工事職人直営店です。京都市や亀岡市などを中心に京都府全域で屋根工事や雨漏り修理工事を承っています。
屋根の板金の補修やメンテナンスにも対応していますので、お気軽にご相談ください。

〈板金工事〉

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