屋根修理で下地を確認するのはなぜ?屋根材を外して初めて分かる住宅の状態

屋根修理で下地を確認するのはなぜ?屋根材を外して初めて分かる住宅の状態

2026/10/26

屋根修理を行う場合は、下地の確認が必要になるケースがあります。
屋根の下地はどのようにして構成されているのか、また、屋根の下地の状態が悪いと、屋根修理にどのような影響が出るのかについて解説します。

屋根の下地とは

屋根は、表面からだけでは、瓦や化粧スレート、金属屋根といった屋根材しか見えませんが、その下には、屋根を形作る下地材があります。
屋根の下地は、次のような建材により構成されています。

・屋根の骨組み
・野地板
・ルーフィング(防水シート)

屋根の骨組みとは、屋根の形を作る角材のことです。専門的には、小屋組みといい、棟木、垂木、小屋束など様々な木材を組み合わせて、作られています。
この骨組みがしっかりと作られることにより、屋根に重量がかかってもつぶれないようになっています。

野地板とは、屋根の骨組みの上に張られた板材のことです。野地板は、構造用合板とバラ板(杉板)の二種類がありますが、最近では、構造用合板が用いられることが多いです。
野地板を張ることで、その上に屋根材を葺けるようになります。

ルーフィング(防水シート)とは、野地板の上に敷かれる防水のためのシートです。屋根の防水は屋根材だけでは不十分です。ほとんどの屋根材は屋根材同士を重ね合わせたものなので、どうしても隙間が生じてしまい、この隙間から雨水が染み込んでしまいます。
染み込んだ雨水が野地板を濡らし、さらに、室内への雨漏りにつながることを防ぐために、ルーフィングが貼られています。
そして、ルーフィングに伝った雨水は、軒先へ排水されるようになっています。

屋根の下地の状態は屋根を剥がさないと分からない?

屋根を表面から見た場合、屋根材があるだけなので、屋根の下地の状態を判断することはできません。
この場合の下地の点検方法は2通りです。

✔屋根裏(小屋裏)から確認する。
✔屋根材を剥がして確認する。

そして、どちらの方法を取るかにより分かることも異なります。

屋根裏(小屋裏)から確認して分かること

二階の天井に点検口が設けられている場合は、屋根裏の状態を確認することができます。
屋根裏に上がると、屋根の骨組みと野地板の裏側の状態を知ることができます。
屋根裏で点検すべき点は

✅雨漏りの跡がないか
✅湿気が籠っていて建材にダメージを与えていないか
✅屋根の骨組みと野地板の劣化が進行していないか

といった点です。

特に、雨漏りの跡がある場合は、木材の腐朽が進んでいる可能性があるため、野地板の交換が必要ですし、状況によっては、屋根の骨組みの工事も必要になります。
湿気が籠っている場合は、野地板などの板材に、カビが発生していることがあります。この場合も、野地板の劣化が進行しやすいため、野地板の交換が必要です。

また、全体として屋根の骨組みと野地板の劣化が進んでいる場合は、屋根工事の際に屋根の骨組みからやり直す必要があります。

屋根材を剥がして確認して分かること

屋根材を剥がすと、ルーフィングが見えるため、これがどんな状態になっているのか確認することができます。
ルーフィングは、直射日光や紫外線を受けているわけではありませんが、経年劣化し、寿命が来れば、防水機能が失われたり、破れたりします。
ルーフィングは屋根を剥がした時しか交換できないため、屋根の葺き替えや葺き直し工事のいずれを行う場合でも、交換するのが一般的です。
さらに、ルーフィングを剥がすことにより、野地板の詳しい状態が分かります。
特に雨漏りが発生している場合は、その部分が変色したり、腐食するなどして、劣化が進んでいることがあります。
この場合は、野地板の交換が必要です。
また、古い家の場合は、バラ板が使われていることがありますが、新しい屋根材を葺くにあたり、強度が足りないこともあるため、その上に構造用合板を張ることもあります。

屋根工事に影響する屋根の下地の状態とは

屋根の下地の状態が悪い場合は、屋根工事に影響してしまいます。
よくあるのが、当初は屋根カバー工法を検討していたところ、下地の状態が悪いため、採用できず、屋根の全面的な葺き替え工事が必要になるというケースです。

屋根カバー工法を行うために必須の条件とは

屋根カバー工法とは、既存の屋根材の上に、ルーフィング(防水シート)を張り巡らして、その上に新しい屋根材を被せる工法のことです。
既存の屋根材を撤去しなくてよいことから、工期が短く、住民の方も負担も少なく、費用も抑えやすいことが特徴です。
屋根カバー工法はどのような状態の屋根でも施工できるわけではありません。少なくとも下地の状態が良好でなければ採用できません。満たすべき条件は次の3つです。

✔軽量な屋根材であること
✔骨組みがしっかりしていること
✔野地板の状態が良いこと

一つ一つ確認しましょう。

✅軽量な屋根材であること

屋根カバー工法は既存の屋根材の上に新しい屋根材を被せる工法です。そのため、屋根材が二重に敷かれる形になるため、屋根の重量が増えてしまいます。
現在の屋根材が瓦屋根の場合は、その上にカバー工法により屋根材を施工することはできません。
化粧スレートや金属屋根といった軽量な屋根材であることが前提になります。

✅骨組みがしっかりしていること

屋根の重量が増えることから、その重量を支える骨組みがしっかりしていなければなりません。屋根の骨組みそのものが頑丈であることは当然ですが、建物全体の構造からして、屋根の重量が増えても大丈夫なのかという点も考慮する必要があります。

✅野地板の状態が良いこと

屋根カバー工法では、新しい屋根材を留めるために野地板までビスを通します。
新しい屋根材をしっかりと野地板に固定しなければ、台風などの強風を受けて剥がれてしまうといった大惨事に発展してしまいます。
そのためには、野地板の状態が、新しくビスを打ち込んでも保持できるほど良好な状態になっている必要があります。
野地板が劣化している場合、ビスを打ち込んでも空回りしてしまい、新しい屋根を十分に固定できないため、屋根カバー工法を採用することは難しくなります。

屋根材を外した場合に行う工事

屋根材には、瓦屋根と化粧スレート、金属屋根の様な軽量な屋根材があります。
屋根材を外した場合に行うことができる工事の種類は、屋根材により異なります。

瓦屋根の場合

瓦屋根の場合は、瓦を外しても、その瓦を再利用できることが大きな特徴です。
そのため、瓦をいったん外し、ルーフィングや野地板を交換するといった下地の工事を行った後で、再度その瓦を葺き直すという、「葺き直し工事」を行うことができます。

また、瓦の一部を剥がして、その下地だけを補修することもできます。
例えば、谷板金が錆びて穴が空いている場合、谷板金の交換のためには、屋根材を外す必要がありますが、谷板金の周辺の瓦だけを外して、補修することも可能です。

▷京都市西京区にて天井からの雨漏り修理〈瓦屋根葺き替え〉

▷京都市左京区にて壁、天井からの雨漏り修理〈瓦屋根葺き直し〉

化粧スレート、金属屋根の場合

化粧スレート、金属屋根の場合は、外した屋根材を再利用することは基本的にできません。
そのため、屋根材を外した後は、新しい屋根材を葺く「葺き替え工事」を行うしかありません。
屋根材を外したタイミングで、ルーフィングや野地板を交換することはもちろんですが、骨組みの工事も行い、屋根の形状を変えることも可能です。

また、屋根の一部だけを剥がして、部分補修することも難しいことが多いです。
既存の屋根材と同じ屋根材が手に入るとは限らないことや、瓦のように簡単に外せる構造になっていないためです。
そのため、谷板金が錆びて穴が空いている場合は、谷板金の交換だけでなく、全面的な「葺き替え工事」が必要になります。

▷京都市西京区にて屋根カバー工法〈カラーベストからガルバリウム鋼板立平〉

▷京都市右京区にて屋根葺き替え〈パミール屋根からガルバリウム鋼板〉

まとめ

屋根の下地の構成や屋根修理で下地を確認することの重要性について解説しました。
屋根の下地は、屋根の堅牢さを維持するために重要な役割を果たしています。屋根工事を行う際は、まず、下地がどのような状態になっているのか確認することが大切です。
Re,ルーフは、京都市右京区を中心に活躍する屋根工事職人直営店です。京都市や亀岡市などを中心に京都府全域で屋根工事や雨漏り修理工事を承っています。
屋根工事や修理のご依頼をいただいたときは、屋根の下地の状態も確認させていただき、最適な施工方法を提案しております。安心してご依頼ください。