屋根修理の足場費用はいくら?相場や計算方法、安く抑えるコツまで徹底解説!
2025/01/27
屋根の修理を検討する際、多くの方が気になるのが工事費用ではないでしょうか。屋根修理を行う際は高所作業になることから、多くのケースで足場が設置されます。しかし、「本当に足場は必要なの?」「どんな種類の足場があるの?」といった疑問を持つ方もいらっしゃるでしょう。
足場費用は、工事内容によっては高額になることもあり、全体の費用を左右する大きな要素の一つです。そこで、この記事では、屋根修理における足場費用の相場や計算方法、さらには費用を安く抑えるためのポイントまで、詳しく解説していきます。
屋根修理に足場は必要?足場の役割と種類
まずは、足場の役割と重要性、そして屋根修理で使用される主な足場の種類について解説します。
足場の役割と重要性
屋根修理における足場は、高所作業における安全確保と作業効率の向上、そして近隣への配慮のために、非常に重要な役割を果たします。こうしたリスクを回避し、安全かつ円滑に屋根修理を進めるためには、足場の設置は必要不可欠と言えるでしょう。
職人の安全確保
屋根の上は高所である上に不安定で滑りやすく、作業時の転落事故のリスクが常に伴います。
足場を設置することで、作業者が安全に屋根に移動して作業できるため、屋根への昇降時の転落事故を防ぐことができます。また、足場に親綱を張り安全帯を用いながら作業ができるため、万が一滑り落ちそうになった際には重大事故を防ぐことができます。
作業効率の向上
足場があることで、職人は安全かつスムーズに作業ができるようになります。工具や材料の上げ下ろしも容易になり、作業効率が大幅に向上します。
結果として、工期の短縮にも繋がりコスト削減効果も期待できるでしょう。
近隣への配慮
屋根修理の作業中は、屋根材の撤去や塗装・シーリング作業などで、強風時には粉塵などが飛散することがあります。
足場に飛散防止ネットを設置することで、これらの飛散を最小限に抑え、近隣への影響を軽減することができます。
屋根修理で使用される足場の種類
屋根修理で使用される足場には、主に以下の3つの種類があります。これらの足場は、それぞれに特徴やメリット・デメリットがあり、どの足場が適しているかは、建物の構造や高さ、敷地の状況などによって異なります。
見積の際には専門業者が現地調査を行った上で適正な足場を選択しますが、内容を理解するうえで施主も知っておいて損はないでしょう。
単管足場
単管と呼ばれる鋼製のパイプをクランプと呼ばれる金具で組み立てる足場です。比較的安価で、狭い場所でも設置できるというメリットがあります。
しかし、他の足場に比べて安定性や安全性が劣ります。昇降用の階段が付かない場合も多いため、平屋住宅や部分的な修理の際に仮設コストを抑えるために用いられることが多いです。
くさび式足場(ビケ足場)
クサビ式の嵌合部を備えた支柱に踏板や水平材、階段等を叩き込んで緊結する足場です。強度が高いうえに組立および解体が容易なため、現在最も一般的に使用されている足場です。
安全性と作業効率に優れており、中層から高層の建物まで幅広く対応できます。
枠組足場
鋼製の枠組みを基本部材とし、ジャッキベース、筋交、床付き布枠、階段枠などの部材を組み合わせて作る足場です。
主に高層建築物に使用され、強度と安定性に優れています。しかし、他の足場に比べてコストが高く、設置スペースの幅も必要となるため、一般的な住宅の屋根修理ではあまり使用されません。
屋根修理の足場費用相場と計算方法
足場の役割と種類について理解したところで、次は気になる足場費用の相場と計算方法について見ていきましょう。
足場費用の相場
足場費用は、正面から見たときの足場1平方メートルあたりの単価で算出されるのが一般的です。単価は足場の種類や地域、業者によって異なりますが、一般的には600円〜1,000円程度が相場と言われています。
延べ床面積100㎡(33坪)程度の一般的な2階建て住宅の場合、建物全周に足場を設置する場合の費用は、概算で約15万円〜25万円程度となることが多いでしょう。
※ただし、この単価はあくまでも目安です。
建物の階数、形状、屋根の傾斜、足場の種類など、様々な要因によって費用は変動します。
例えば、3階建て以上の建物や、複雑な形状の屋根、急勾配の屋根の場合は、足場の設置が難しくなるため、費用が高くなる傾向があります。
足場費用の計算方法
足場の設置費用は、基本的に以下の計算式で算出されます。
足場費用 = 足場架面積 × 単価
ここで重要なのが、「足場架面積」の計算方法です。足場架面積とは、足場を設置する外周の長さと高さを基に算出される面積のことです。一般的には、以下の計算式が用いられます。
足場架面積 = (家の外周 + 8m) × 高さ
外周に8mを加える理由は、足場を設置する際は建物の各角それぞれ1mずつ(合計8m)張り出すためです。
例えば、家の外周が40m、高さが6mの2階建て住宅の場合、足場架面積は以下のように計算されます。
足場架面積 = (40m + 8m) × 6m = 288㎡
この場合、単価を800円/㎡とすると、足場費用は以下のようになります。
足場費用 = 288㎡ × 800円/㎡ = 230,400円
また、飛散防止ネットやメッシュシートを設置する場合は、これらの費用も追加されます。これらの費用は、1平方メートルあたり100円〜300円程度が相場です。
足場費用が高額になるケース
一般的な屋根勾配は2〜5寸程度ですが、6寸以上の急勾配の屋根の場合は作業の安全のために屋根足場が必要になり加算されます。
また、敷地が狭く道路にはみ出して足場を設置する場合は道路使用許可を、足場設置作業のために道路を一定期間占領する場合には道路占用許可をそれぞれ警察署と役所に申請し取得する必要があります。
これらの申請には手数料がかかるため、こちらも足場費用に加算され通常よりも高額になります。
見積もり時の注意点
足場費用を見積もる際には、以下の点に注意しましょう。
必ず現地調査を依頼する
見積の際には必ず現地の詳細な調査を依頼し、足場費用も実測により正確に算出してもらいましょう。建物の配置図や立面図などが手元にあれば業者に提供します。そうすることでさらに正確な見積が可能になり、無駄を省いた適正な見積が期待できます。
「一式」表記に注意
見積書に「足場費用 一式」とだけ記載されている場合は、必ず内訳を確認しましょう。どのような足場を使用するのか、単価はいくらか、足場架面積はどのように計算されているのかなど、詳細を確認することで、適正な価格かどうかを判断することができます。
足場代無料キャンペーンに注意
「足場代無料」というキャンペーンを謳っている業者もありますが、注意が必要です。足場代が無料になる代わりに、他の費用に上乗せされている可能性があります。
例えば、作業単価が相場よりも高く設定されていたり、現場管理費などの諸経費名目で上乗せされたりしているケースが考えられます。
安易に「無料」という言葉に飛びつかず、必ず見積もりの総額を確認し、他社と比較して判断することが大切です。
足場費用を安く抑えるためのポイント
屋根修理の見積において、足場の設置費用は大きなウエイトを占めます。少しでも足場費用を安く抑えるためのポイントをご紹介します。
屋根修理と外壁塗装を同時に行う
屋根修理と外壁の塗装や貼り替えなどのメンテナンス塗装を同時に行うことで、足場を一度の設置で済ませることができます。
足場は設置と解体にそれぞれ費用がかかるため、別々に行うよりも、同時に行った方がトータルの費用を大幅に削減できるでしょう。そのためには、不具合が発生してから修理をするのではなく、定期的な点検を実施して計画的にリフォーム時期を設定する必要があります。
複数の業者から見積もりを取って比較する
前述の通り、足場費用は業者によって異なります。そのため、複数の業者から見積もりを取り、費用やサービス内容を比較することが重要です。
価格だけでなく、業者の対応の丁寧さ、施工実績、保証内容なども比較ポイントとして挙げられます。複数の見積もりを比較することで、適正な価格で、信頼できる業者を選ぶことができるでしょう。
繁忙期を避ける
梅雨前や台風シーズンの後などの屋根修理の繁忙期には工事業者の需要が高まり、結果として足場費用も高くなる傾向があります。
一方で閑散期であれば、比較的安価で工事を依頼できる可能性があります。可能な限り閑散期に工事を依頼することで、足場費用を抑えられる可能性があります。
まとめ
屋根修理において足場費用は大きな割合を占める費用のひとつですが、足場は職人の安全確保や作業効率の向上、近隣への配慮のために必要不可欠です。
今回の記事では、屋根修理における足場費用の相場や計算方法、費用を安く抑えるためのコツについて解説しました。足場費用に関する適切な知識を持ち、複数の業者から見積もりを取って比較することで、適正な価格で、信頼できる業者に工事を依頼することができるでしょう。
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