雨漏りしやすい場所5選!梅雨シーズンの前に早めの対策を!

雨漏りしやすい場所5選!梅雨シーズンの前に早めの対策を!

2024/03/27

建物はある程度年数が経ってくるとさまざまな部位が劣化、破損したりしてきます。
それらが進むと「雨漏り」につながることがあります。
雨漏りが発生すると、木材が腐食する、カビや苔が発生する、シロアリが繁殖するなどさまざまなトラブルにつながっていきます。
そこでここでは建物の中でも特に雨漏りがしやすい場所とその対策方法について紹介していきたいと思います。

1 .屋根部分からの雨漏りについて

雨漏りは建物の色々な場所が原因で発生するのですが、やはりもっとも多く、直接的な原因になるのは「屋根」です。
雨をもっとも強く受ける部分でもある屋根はトラブルが雨漏りにつながりやすいのです。
ここでは屋根の中でもどういった部分が雨漏りの原因になるのかについて紹介していきます。

屋根材の劣化や破損

屋根の中でも大きな原因となるのが屋根材の劣化や破損です。
屋根にある部材の中でももっとも面積が広いのが屋根材ですので、屋根材が劣化、破損していれば当然それが雨漏りにつながることとなります。
屋根材にもいくつかの種類があり、それぞれの素材、種類によって耐用年数が違っているため、メンテナンス周期や方法も違っています。

瓦屋根」は日本で古くから使われてきた屋根材です。
瓦自体の耐用年数は非常に長く、50~100年持つものもあります。
そのため瓦自体が劣化することは少ないのですが、瓦を固定している漆喰が劣化することがあり、漆喰のメンテナンスが必要となります。

▷瓦屋根から雨漏りする原因とは?雨漏りを繰り返さない対策方法について

スレート屋根」は現在の日本で多く使われている屋根材です。
たいていは15~20年前後の耐用年数となっており、それを過ぎると「割れる」「欠ける」といった現象が出てきます。
また、多くのスレート屋根では塗装が必要となるため、定期的に塗装メンテナンスをする必要があります。

金属屋根」は近年急激に使用が増加している屋根材です。
軽量で扱いやすく耐用年数も長いため使用が増加しているのです。
特に「軽い」ということが耐震性を高めることにつながるため、耐震改修工事の際に利用されることが多くなっています。
こちらは劣化してくると「葺き替え工事」もしくは「カバー工法」を行うこととなります。

板金が雨漏りの原因となる場合も

実は屋根が原因の雨漏りで屋根材よりも割合が高いのがこの「板金関係」です。
屋根は何枚もの屋根材を組み合わせてできているため、その結合部分などは隙間ができやすく雨漏りがしやすいポイントなります。
そうした接合部分に板金が使用されるのですが、屋根の上では雨水や強風、紫外線の影響を受けやすいために屋根材よりも先に板金が劣化してダメになるということが多いのです。
板金が錆びる、へこむ、穴が開く、欠けるといった状態になるとそこから雨漏りが発生しやすくなるため、新しい板金へ交換が必要となってきます。
また、板金の中でも屋根の頂上部分にある「棟板金」は特に雨風の被害を受けやすく、劣化しやすいという部分でもあります。
棟板金の中に位置している貫板と合わせて定期的なメンテナンスが必要だと言えるでしょう。

ルーフィング(防水紙)が原因となるもの

ルーフィング(防水紙)とは屋根材や板金の下の下地部分に設置する防水シートのことを指します。
昔の瓦屋根の時代には薄い木製の板をルーフィングとして使用していましたが、最近ではアスファルトなどを主成分とした化学製品を使うことがほとんどです。
屋根材を通過してしまった雨水もこのルーフィングが正常に機能していれば、ここで防げるということになります。
ただ、わずかな雨水は防げますが、大量の雨水が浸入してくると防ぐことができませんし、ルーフィングの劣化も早くなってしまいます。
ルーフィングを交換する際には屋根材を剥がして行う必要があるため、大規模な屋根工事になってしまいます。

2.ベランダ部分からの雨漏りについて

ベランダやバルコニーの部分も雨漏りにつながりが深い場所です。
屋根部分があればベランダ、なければバルコニーという分類がされていますが、どちらも建物の外側に位置しているため雨水を受けやすい位置にあります。
ここではベランダ部分が原因の雨漏りについて紹介していきます。

ベランダ床の劣化

ベランダの床面は雨水が染み込んでいかないように防水加工がなされているのですが、このコーティングが経年劣化によって薄くなる、剥がれるということがあるとそこから水が浸入してしまうこととなります。
また、床面にヒビ、亀裂が入っている場合などはそこから水が内部に侵入していきますので要注意です。
ベランダの床面が劣化している、破損しているという場合には防水工事業者に依頼して補修する必要があります。

排水溝の詰まり

ベランダに入った水は排水溝から外部に排出されていくのですが、この排水溝が落ち葉やゴミで詰まってしまうと水が適切に排出できなくなります。
外部に排出されない水はベランダに溜まってしまうこととなり、それが雨漏りの原因となっていきます。
こういった掃除については自分でもできますので、定期的に掃除をするようにしましょう。

3.雨樋部分からの雨漏りについて

雨樋は屋根に降った雨水を適切に外部に排出するための装置です。
屋根の端の部分、外壁の上の方に設置されることが多くなっています。
屋根に降った雨水をバラバラにまき散らしてしまうのではなく、雨樋に集めて一定の方向に流していき、その水を建物の適切な外部に排出していくという機能があります。

雨樋は大きく分けると3つの部位がある

雨樋は3つの部位によって成り立っています。
「軒樋」とは屋根の軒先の部分に地面と平行になるように横向きに設置されている部位です。
屋根に降った雨水は屋根に沿ってそのまま下方向に落ちていきます。
この雨水を軒先の部分で受け止めてまとめて横方向に流していく働きをするのが軒樋なのです。
一般的に「雨樋」と言われればこの軒樋の部分を思い浮かべる人が多いかもしれません。

軒樋が雨水をまとめて横方向に流していくのですが、その水を建物の端部分でまとめて下方向に向きを変える働きをするのが「集水器」です。
横向きの水を無理やり縦向きに変えると雨樋に負担がかかったり、角部分に落ち葉やゴミが詰まりやすくなるため、まずは漏斗のような形状の集水器で水の向きをゆっくりと縦に変えていくこととなります。
集水器と一般的に呼ばれていますが、「集水桝」と呼ばれる場合もあります。
集水器は建物の端の部分、角の部分に設置されることが多く、角部分で見ることができます。

「竪樋」は「縦向きの雨樋」です。
集水器にまとめられた水はこの竪樋を通って地面部分まで下りてくることとなります。
竪樋を取って地面まで下りてきて、排水溝などに向けて水を排出していきます。
水が縦向きに流れていますので勢いが強く、ここにゴミが詰まるということはあまりありません。
ただ、水の勢いが強いために雨樋にかかる負担も大きなものとなっています。

雨樋の劣化や破損は雨漏りの原因となる

雨樋は屋根に降った雨を受け止めて流していき、適切に外部に排出する重要な部材ですので、この雨樋が破損している、劣化している、詰まっているといったトラブルが起きていると水が溢れたり、まき散らすことによって雨漏りの原因になってしまう場合があります。

雨樋は設置されてある程度の期間が経つと劣化が起きてきます。
近年は樹脂製のものや金属製の雨樋も出てきましたが、少し前まではプラスチック製のものが多く、長期間太陽光に当たることで劣化していき、劣化が進むと軽い衝撃でもパラパラと壊れていくほどパラパラに弱っていくことがありました。
また、軒樋は落ち葉やゴミが詰まりやすいということもあります。
このように雨樋が劣化している、ゴミが詰まっているという状態だと雨漏りにつながりやすいのです。

4.外壁部分からの雨漏りについて

屋根ほどイメージしにくいかもしれませんが、外壁からも雨漏りは起きます。
例えば外壁がモルタル外壁の場合はひび割れなどが起こりやすく、そのひび割れから水が浸入して雨漏りにつながる場合があります。
また、外壁のつなぎ目、目地部分にはコーキングが打たれているのですが、このコーキングが劣化しているとそこから水が浸入していく場合があります。
ヒビ、亀裂が入っている場合や目地のコーキングが劣化している場合は新しくコーキングを充填することで解決できる場合があります。
ただし大きな亀裂が入っている場合などは大規模な補修工事が必要になることもあります。

5.窓サッシ、雨戸部分からの雨漏りについて

窓枠、サッシなどについては外壁部分に大きな穴を開けてそこにはめ込んでいるという構造になっています。
そのため、外壁との境目部分に隙間ができやすくなっています。
この隙間にはコーキングが打ち込まれていますが、コーキングが経年劣化することによって雨水が浸入しやすくなります。
側面の窓枠だけでなく、屋根部分に天窓がある場合も同様です。
天窓の場合はガラスパッキンが劣化することによって雨水が浸入しやすくなります。

また、雨戸がある建物では雨戸を収納する戸袋の裏側がしっかりと防水加工されていなければここから雨漏りがする場合があります。
戸袋部分に防水加工をするか、雨戸をアルミ製のものに交換するといったことで対策がとれます。
こうした工事は対応する業者によって違いますが、たいていは10万円程度の費用で行うことができます。

▷京都市北区にて天窓からの雨漏り修理

▷京都市伏見区にて天窓からの雨漏り修理

▷京都市伏見区にて天窓からの雨漏り修理

まとめ

雨漏りというと屋根からというイメージが強いのですが、実際には色々な場所が原因で雨漏りは起きています。
ここではそれらの中でも特に原因となりやすい「屋根」「ベランダ」「雨樋」「外壁」「窓サッシ、雨戸」について紹介してきました。
それぞれに対策方法が違うので、適切な対策をとるようにしましょう。