強風で瓦がズレる本当の理由!京都で多い被害事例
2026/03/19
台風等の強風に見舞われた後は、瓦がズレたり剥がれてしまうことがあります。
重量のある瓦がズレたり剥がれる根本的な原因は何でしょうか?
この記事では、強風で瓦がズレる本当の理由を解説します。
瓦がズレる理由とは?

瓦は様々な要因によりズレてしまうことがあります。
台風などの強風も瓦がズレる大きな原因の一つですが、それが全てではありません。実際には、強風の被害を受ける前から、瓦が既にズレていたというケースも少なくないのです。
瓦がズレる主な理由を見ていきましょう。
✔台風などの強風
瓦は重量がある屋根材なので、台風などの強風に対しては比較的強いです。
重量がある上、釘や針金でしっかり固定されていれば、ズレる心配は少ないでしょう。
しかし、それでも限度はあります。
例えば、風速30メートル以上の強風を受けると、経年劣化によって固定力が弱まっている瓦やそもそも固定されていない瓦はズレてしまうことがあります。
✔地震の揺れ
瓦がズレる大きな原因の一つが地震です。瓦は重量がある分、地震による影響を強く受けます。
大地震の際は、瓦がズレるだけでなく、屋根から崩れ落ちてくることもあります。
特に古い家では、大地震の際は瓦が落ちるように設計されていることもあります。瓦がわざと落ちるようにすることで、屋根の重量を減らして家の倒壊を防ぐという発想もあったのです。
✔人が屋根に上がった際にズレた
屋根にアンテナを設置したり、その他、様々な作業を行うために瓦屋根に上がることがあります。
この時、誤って瓦を動かしてしまったり、ズレたのに気づかないまま放置してしまうこともあります。
✔動物が動かしたためにズレた
瓦が緊結されていない場合は、動物が瓦を動かしてしまうことがあります。
カラスなどの比較的大きな鳥ならば、緊結されていない瓦なら動かすことが可能です。
たぬき、ハクビシンなどの野生動物の場合は、ズレた瓦から、屋根裏に侵入してしまうこともあります。
✔振動により徐々にズレる
自宅の前面に幹線道路があり、大型車などがしょっちゅう通り過ぎる場合は、その振動により、瓦が揺さぶられて、徐々にズレてしまうことがあります。
瓦がズレてしまう根本的な原因とは?

台風などの強風以外にも様々な原因によって、瓦がズレてしまうことを紹介しました。
では、そもそも、瓦はそんなに簡単にズレるものなのでしょうか?
ここからは、瓦がズレてしまう根本的な原因を紹介します。
✔そもそも固定されていない
瓦がズレたり、落ちたりする大きな原因として、瓦がそもそも固定されていないことが挙げられます。
実は、令和4年(2020年)1月1日に、瓦屋根の緊結方法が強化される以前は、必ずしもすべての瓦を緊結する必要がなかったのです。
銅線、鉄線、くぎ等で緊結する必要があったのは、次の部位に限られていました。
・軒、けらば(端部から2枚までの瓦)
・むね(1枚おきの瓦)
それ以外の平部と呼ばれる大半の瓦は、くぎ等で留められておらず、ただ、桟木に引っ掛けてあるだけの状態になっているわけです。当然、こうした形で施工されている場合は、強風の際にズレたり剥がれることがありますし、地震では崩れてしまうことがあります。
✔経年劣化
瓦自体は、寿命が50年から100年と、非常に長持ちする屋根材ですが、瓦屋根の様々な部位は、それだけの寿命があるとは限りません。
まず、棟瓦の下の部分に詰め込まれている漆喰は、15年から20年程度の寿命しかありません。
また、瓦の下に敷かれている防水シート(ルーフィング)の寿命も15年から20年程度のものがほとんどです。
この耐用年数が過ぎると、雨漏りが生じやすくなります。
瓦屋根が雨漏りしてしまうと、下地である野地板が傷んでしまいますし、瓦を留めている桟木も腐ってしまいます。
瓦がくぎ等でしっかり緊結されていたとしても、下地が腐ってしまっては、くぎ等が抜けやすくなってしまうため、強風でズレたり剥がれたりしてしまうわけです。
✔施工不良
経年劣化するほどの年数が経っていないのに、瓦がズレている場合は、施工不良の可能性もあります。
瓦が適切に固定されていない場合は、新築でもズレる可能性があります。
また、下地が不良となっていることもあります。
瓦は重量がありますから、十分な本数の垂木が入っていなければ、野地板が歪んで瓦がズレてしまいます。
このような場合は、骨組みから工事し直す必要があります。
瓦がズレている場合の対処方法

瓦がズレている場合は、どのように対処したらよいのでしょうか。
✔自分で屋根に上るのは危険!
まず、瓦がズレている。あのズレを直すだけならば自分でやってしまおうと考えないでください。
プロの職人でも屋根に上るときは、滑りにくい靴をはいたり、命綱をつけたりと、神経を使うものです。
慣れていない方が、準備なしに屋根に上がると、墜落事故などを起こしてしまうリスクがあります。
✔まずは屋根工事業者に相談する
瓦がズレているのが見えたら、まず、屋根工事業者に連絡して、どうすべきか相談してください。
屋根工事業者ならば、屋根の状態を確認したうえで、必要な工事を提案することができます。
✔雨漏りを防ぐための応急措置
瓦のズレだけでなく、防水シート(ルーフィング)の劣化なども確認されるケースでは、そのまま放置すると雨漏りにつながってしまいます。
このような場合は、臨時にブルーシートを被せるなどして、雨漏りを防ぐための応急措置を取ることもあります。
✔瓦のズレを直すための工事を行う
瓦がズレている場合、単純にズレた瓦を元通りに並べ直せば済むということは少ないです。
経年劣化が原因であれば、防水シート(ルーフィング)の張替えが必要ですし、下地の板材の状態によっては、野地板の工事からやり直す必要があります。
どのような工事が必要になるのかは、屋根の状態により異なります。
瓦がズレている場合に必要な屋根工事とは
広範囲の瓦がズレている場合は、瓦桟木が腐っている可能性があります。
そのため、まずは、瓦を剥がしてみて、下地の状態を確認してから、必要な工事を検討します。
✔瓦桟木が腐っている場合
瓦桟木が腐っているだけであれば、瓦の葺き直し工事で対処できます。
まず、既存の瓦をすべて撤去したうえで、瓦桟木と防水シート(ルーフィング)を剥がします。
野地板に異常がなければ、その上に新しい防水シートを張り直して、瓦桟木を打ち、瓦をもう一度葺き直します。
もちろん、野地板も腐っている場合は、野地板も新調します。
この場合は、構造用合板を張るのが一般的です。
✔漆喰が剥がれている場合
棟瓦がズレているケースでは、漆喰が剥がれて、葺き土が流出していることがあります。
このような場合は、棟部の取り直し工事が必要になります。
まず、棟瓦を剥がして、古い葺き土などを撤去し、新しい葺き土でもう一度、棟瓦を葺き直します。
この際は、既存の棟瓦等を再利用することも可能です。
棟瓦を積んだら最後に、漆喰を詰め直します。
✔既に雨漏りが生じている場合
瓦がズレても、防水シート(ルーフィング)が機能していれば、直ちに雨漏りにつながることはありません。
しかし、防水シートが劣化して、亀裂が生じたり、剥がれたりしている場合は、雨漏りの原因になってしまいます。
このような場合は、瓦のズレを直すだけでなく、防水シートの張替えも必要です。
更に、下地が腐っている場合は、野地板の張替え工事も必要になります。
いずれにしても、瓦の葺き直し工事を行う必要があります。
✔瓦自体が劣化している場合
瓦も経年劣化によりひび割れてしまうことがあります。また、瓦のひび割れがズレの原因になっていることもあります。
瓦のひび割れなどの劣化が広範化に及んでいる場合は、古い瓦を再利用する葺き直し工事ではなく、新しい瓦に葺き替える屋根の葺き替え工事を行う必要があります。
屋根の葺き替え工事では、瓦を葺くこともできますが、台風や地震に強い防災瓦に変更することもできますし、金属屋根などの軽量な屋根材に変えることも可能です。
瓦のズレを防ぐためにはガイドライン工法で工事する
瓦がズレてしまう事態を防ぐためには、令和4年(2020年)1月1日から必須となったガイドライン工法で工事することが大切です。
ガイドライン工法とは、原則として全ての瓦をくぎやネジ等で緊結する工法です。
令和元年房総半島台風の強風被害では、ガイドライン工法で施工していた屋根の風圧力に よる脱落は7%にとどまったのに対して、ガイドライン工法で施工していない屋根は、風圧力による脱落が31%に達したことが判明しました。
この災害をきっかけに、瓦屋根の緊結方法が見直されて、ガイドライン工法による施工が義務化されました。
令和4年(2020年)1月1日以前に施工した瓦屋根の場合は、全ての瓦がくぎやネジ等で緊結されていない可能性があります。
この場合、台風などにより、強風を受けた場合、瓦がズレたり、剥がれてしまうリスクがあります。
不安な方は、台風シーズンが到来する前に、屋根工事業者に確認してもらいましょう。
まとめ
瓦がズレる理由とその対処方法について解説しました。
瓦がズレると雨漏りに直結してしまうので、瓦に異常がある場合は早めに屋根工事業者にご相談ください、
Re,ルーフは、京都市右京区を中心に活躍する屋根工事職人直営店です。京都市や亀岡市などを中心に京都府全域で屋根工事や雨漏り修理工事を承っています。職人直営店なので、本当に工事に必要な費用だけで屋根工事や雨漏り修理工事を行うことができます。
瓦屋根の事でお困りのことがあるならお気軽にご相談ください。ご相談いただければすぐに対応いたします。




