雨漏りリスクが高い天窓について解説

雨漏りリスクが高い天窓について解説

2024/05/21

建物によっては「おしゃれのため」「採光のため」に天窓がついていることがあります。
天窓があることで部屋が明るくなるというメリットがあるのですが、この天窓が雨漏りの原因となる場合もあります。
そこでここでは天窓から雨漏りが起きる場合の原因やその対策について紹介していきたいと思います。

天窓の概要について

天窓は基本的には外壁や屋根の部分に穴を開けて、そこに窓枠をはめ込んでいるという状態で設置されています。
もちろん天窓と屋根や外壁の境目部分にはコーキングを打ち込んでいるのですが、このコーキングが劣化していくことで雨漏りの原因になる場合があります。
また、天窓のガラスパッキンが劣化するという場合もあります。天窓はこういった雨漏りリスクが多数あるのです。

雨漏りの原因ごとの対応方法について

一般的には天窓の耐用年数は25~30年ほどだと言われています。
実際に雨漏りなどのトラブルが発生しているのは築20年を過ぎた建物が多いというのは納得できる部分です。
そこでここでは天窓から雨漏りが発生する原因とその対応方法について紹介していきます。

コーキングやパッキンの劣化

天窓から雨漏りが起きる際のもっとも多い原因となるものです。
完全に劣化している、破損しているという状態でなければ補修メンテナンスを行うことで機能を回復させることができます。
天窓の枠とガラスの間部分に設置されているパッキンや屋根や外壁と天窓の間に打ち込まれたコーキングが劣化することで隙間ができてしまい、その部分を通って雨水が天窓の内側から漏れてきてしまうのです。

コーキングは屋根や外壁などさまざまな場所で利用されている重要な部材ですが、それほど寿命が長いものではありません。
屋根や外壁から雨漏りが起きる際にもコーキングの劣化が原因となっていることが多いのです。
特に天窓がある場所は雨風や紫外線の影響を受けやすいということもあって、どんどん劣化していきます。
コーキングが劣化してくると、「弾力がなくなる」「ボロボロと崩れる」「乾燥して硬くなる」といった状態になってきます。
こうした状態になると劣化はますます進んでいくため、早めの対応が必要となります。
パッキンの劣化について新しいものに交換することとなります。
ただ、パッキンが劣化してくるころになると周囲のコーキングも劣化しているということが多いので、それらは合わせてメンテナンスするのが効率的です。

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ガラス部分が割れている

天窓は高い位置にあるため、そうそう物がぶつかるということはないのですが、それでも台風の強風の際に飛来物が当たったり、急激な気温差によってガラスにヒビが入ってしまうということがあります。
ガラスが割れたのであればそれだけを交換すれば良いようですが、天窓のガラスはかなり硬いものですので簡単に交換できるものではありません。
こうした場合はガラス交換用のユニットを使ってガラス交換を行うか、窓枠ごと取り外して交換するかということになります。
こうして交換する際に天窓ごと新しいものにするという場合もあります。

防水シート(ルーフィング)やエプロン部分の劣化

天窓は設置の位置から雨風を非常に受けやすいものとなっています。
そのため、雨が内部に侵入しないための防水シート、防水テープなどが設置されています。
屋根材が瓦屋根の場合は天窓の下側部分にエプロンと呼ばれる金属板が設置されています。
天窓を伝わった雨水が瓦の上を流れていくように導くためのものです。
これらが正常に機能していると雨水が建物内部に入っていくことをしっかりと防いでくれるのです。
防水シートや防水テープなどが劣化してきた場合は、天窓の周囲の屋根材を一度剥がした上で防水シートや野地板などの下地部分の補修や交換を行い、屋根材を元の状態に戻していくこととなります。
ただ、天窓付近の防水シートや防水テープの劣化がひどい場合やエプロンが激しく劣化している場合は天窓全体の交換を行った方が良い場合もあります。

窓枠が歪んでいる、錆びている、腐食している

天窓の枠部分についても経年劣化していくことがあります。
天窓の枠やその周囲の水切り部分が浮いてしまう、歪んでしまう、錆びている、腐食しているということがあります。
こういった場合は天窓の外側部分から雨漏りが起きてきますので、室内の壁紙に雨染みができてきます。
壁紙(クロス)に雨漏りが影響してくると、雨染みが出来て見た目が悪くなるというだけでなく、壁紙が浮いてくる、剥がれてくるということがあります。

こうした天窓の外側からの雨漏りについては内側から発生するものよりも「余裕がある」と勘違いされがちです。
もう少し様子を見ようと時間が過ぎる間に、被害がどんどん大きくなる傾向があります。
天窓の枠を作り上げている木材や防水シートや野地板などまで腐食していき、補修する際には大規模なものとなってしまうのです。
あまりにも腐食が進んでしまうと部分補修ができずに天窓全体を交換することとなります。

雨漏りではなく結露の場合もある

天窓から雨漏りが発生していると勘違いしやすいものに「結露」があります。
結露は冬の寒い日などに室外が寒い、室内が暖かいという時に起こりやすいものです。
室内の水分を含んだ暖かい空気が、冷たくなった天窓に触れることで急激に冷やされて水滴となるというものです。
天窓に結露が発生し、その水滴が落ちてくることで雨漏りと勘違いしてしまうというものです。
最近のガラスは温度変化に強いもの、二重構造などの工夫がなされていますが、少し前に設置された天窓のガラスはそうした工夫が弱いものもあり、結露が発生しやすい場合があります。

天窓の撤去や交換について

劣化や破損がわずかな場合であれば補修することができるのですが、劣化や破損が大きくひどい場合は天窓を撤去する、もしくは新しいものに交換するということになります。
ここでは天窓を撤去する、交換するということについて紹介していきます。

天窓を撤去する場合

天窓は建物の美観にも関わってきますし、採光のために設置するということもあります。
しかし実際に天窓を設置してみたものの、「特に必要を感じない」「メンテナンスが面倒である」「雨漏りの発生リスクを減らしたい」という理由で天窓を撤去したいという人もいます。
そんな場合は天窓を撤去するということを考えるのも良いのかもしれません。
本格的に撤去する場合は天窓を枠ごと撤去してしまい、屋根の開いた穴を完全に塞いでしまうという方法があります。
この場合は天窓が完全に無くなり、一般的な屋根として扱うこととなります。
簡易的な撤去としては天窓自体は残したまま、上から板金を被せて塞ぐという方法があります。
その先に屋根全体の大規模なリフォーム工事や葺き替え工事を行う際にまとめて工事してしまうというものです。
この簡易的な方法の方が費用は抑えることができます。

最新の天窓に交換する

天窓を交換する際に最新の天窓に交換するという方法も存在します。
ここでは最新の天窓の機能について紹介していきます。

例えば「日本ベルックス」の最新の天窓にはさまざまな機能がついたものがあります。

✅電動で開閉できる
雨が降っている際には天窓を閉じたいという時に電動で開閉できる機能があります。
中にはスマートフォンで開閉操作ができるものや、雨が降ったら感知して自動開閉してくれるというものもあります。

ソーラーパネルがついている
電動で開閉するためには電気配線を設置する必要があるのですが、中にはソーラーパネルがついていることで電気配線が必要ないというものもあります。

✅室内センサーがついたもの
室内センサーによって室温や湿度を計測し、その状態に合わせて自動制御してくれるものもあります。
この機能を使えばいちいち手動で開閉を行う必要はありません。

✅さまざまなブラインドのタイプがある
ブラインドのタイプを選ぶことができるというものもあります。
中にはブラインドを閉じたままでも換気ができるというものもありますので、夏の暑い時でも効率よく換気することができます。

まとめ

天窓は採光のため、おしゃれのためなどで屋根や外壁に設置されているものです。
ただ、経年劣化によってコーキングやパッキンが劣化、破損してしまう場合もあり、雨漏りが発生することがあります。
劣化の程度によって補修メンテナンスを行うのか、天窓ごと交換してしまうのかを選ぶと良いでしょう。
自分ではなかなか確認できない場所に設置されていますので、専門業者に確認してもらい、相談して決めていくと良いでしょう。
これから夏の暑い時期に向かいますので、暑さ対策も有効です。


株式会社Re,ルーフでは熱線カットのポリカーボネートを張るなど、天窓を塞ぐことなく対策をすることが可能です。
天窓からの採光が良すぎて明るすぎる場合にはすりガラスのポリカーボネートで緩和させることもできます。
こちらも天窓を蓋をすることなく、採光を抑えることができます。これらの対応についても、屋根修理の際にご提案させて頂いています。
勿論、不要であれば板金で塞ぐことも可能です。
梅雨の時期を迎える前に対策しておくことをオススメしています。
開閉式の天窓でも対応できることもあるので、まずはRe,ルーフにお気軽にご相談下さい。