正しく知っておかないと損をする?瓦屋根修理の「ラバーロック工法」とは
2025/03/27
瓦屋根の修理の際に採用される方法として「ラバーロック工法」というものがあります。
ラバーロック工法は地震や強雨時の屋根の安全性と防水性能を高めるとされており、比較的低コストで施工できるため積極的に施工を推奨してくる修理業者もいます。
しかし一方で、施工方法によっては様々な問題点やデメリットを引き起こしてしまう懸念もあるため、施工の際には注意が必要です。
本記事では、ラバーロック工法のメリット・デメリットと正しい施工方法について解説しますので、屋根修理の際の参考にしてください。
瓦屋根修理のラバーロック工法とは?
ラバーロック工法とは、瓦と瓦の間にシーリング材(コーキング材)を充填し、瓦同士を接着・固定する工法です。
ラバーロック工法の目的
ラバーロック工法は地震や強風によって瓦がずれたり、落下したりするのを防ぐことが目的です。
訪問販売業者によって提案されることが多い工法ですが、正しい施工方法で行えば瓦の落下や雨漏りのリスクを低コストで軽減できるリフォーム工法です。
ラバーロック工法の注意点
ラバーロック工法は施工が比較的簡単なため、経験の浅い職人によって不適切な施工をされてしまうケースが少なくありません。
そのため、業者によっては「おすすめできない工法」として注意喚起されていることもあります。大切なのは、ラバーロック工法を正しく理解し信頼できる業者に依頼することです。
ラバーロック工法のメリットとデメリット
ラバーロック工法には、以下のようなメリットとデメリットがあります。施工業者から提案を受けたときには、ここで紹介するデメリットも把握した上で判断をするようにしましょう。
ラバーロック工法のメリット
・瓦のずれや落下を防止する
地震や台風などの自然災害や経年劣化による瓦のずれを、シーリング材で接着することで抑制します。特に、釘などで固定されていない伝統的な日本瓦の屋根においては有効な対策となり得ます。
・比較的安価に施工できる場合がある
大規模な葺き替え工事などと比較して、材料費や工事費用を抑えることができます。シーリング材のみを使用し、特別な技術も必要としないため工期も短く済みます。
・応急処置として有効
雨漏りが発生している場合など、本格的な修理を行うまでの間、一時的に瓦のずれを固定し、雨水の浸入を防ぐ応急処置として利用できる場合があります。
ラバーロック工法のデメリット
・根本的な解決にならない
ラバーロック工法は瓦のずれを抑えるものであり、屋根全体の老朽化や下地の傷みといった根本的な問題の解決にはなりません。また、使用するシーリング材は経年とともに汚れが付着しやすく、黒ずんで美観を損ねることもあります。
・屋根の通気性を損なう
乾式工法の瓦の下には、湿気を排出するための通気層と呼ばれる隙間があります。ラバーロック工法でこの隙間を塞いでしまうと、通気性が悪くなり下地木材(野地板や桟木)の腐食やカビの原因となることがあります。
・将来的な修理や解体の手間が増える
シーリング材で固定された瓦は、将来的に葺き替えや部分修理が必要になった際に、取り外しに手間がかかります。また、瓦の再利用が難しくなる可能性もあります。
・悪徳業者による不適切な施工や高額請求のリスク
施工が比較的容易なため、屋根の専門知識がない訪問リフォーム業者によるトラブルも報告されています。
ラバーロック工法による瓦屋根修理方法
施工に際して注意が必要なラバーロック工法ですが、正しい施工方法について解説します。
平瓦部分の正しい施工方法
平らな瓦の部分では、瓦の盛り上がっている部分(山)の側面と、その山の真下にあたる部分だけにL字型にコーキング材を塗るのが正しい方法です。
L字型にコーキングすることで、瓦をしっかりと固定しながら、瓦の下の空気が通るようにします。雨水が流れる場所にはコーキングをしないことで、水の流れを妨げず、雨漏りの危険性を減らすことができます。
棟瓦部分の正しい施工方法
屋根の棟部分にある熨斗瓦(のしがわら)という平らな瓦が積み重なっている箇所では、瓦同士が重なり合ってT字型になっている部分だけにコーキング材を塗るのが正しい方法です。
この部分に限定してコーキングすることで、使用するコーキング材を最小限に抑えつつ、多くの棟瓦をしっかりと連結・固定できます。
間違った施工方法
絶対に避けるべき誤った施工方法として、瓦の四辺すべてをコーキング材で埋めてしまうことが挙げられます。
一見するとしっかりと固定されているように見えるかもしれませんが、屋根の中に湿気がこもりやすくなり、雨漏りのリスクが高まります。さらに、瓦の下の換気が完全に遮断されてしまうため、屋根の下地材が腐ってしまうなどの問題も起こりえます。
正しいラバーロック工法は、必要最低限の場所に適切な形でコーキングを施すことで、瓦の固定と屋根の健康な状態を両立させることを目指しています。
業者を選ぶ際には、正しい施工方法をきちんと理解しているかどうかを確認することが非常に重要です。
屋根修理の際に採用される他の工法
瓦屋根の修理には、ラバーロック工法以外にも様々な工法があります。屋根の状態や予算に応じていくつかの選択肢があります。
葺き替え工事
既存の屋根材と桟木、防水シート(ルーフィング)などを全て撤去し、新しい屋根材に葺き替える工事です。屋根の耐久性と防水性、耐震性を大幅に向上させることができます。デザインも自由に選べますが、費用は比較的高くなります。
葺き直し工事
陶器瓦の場合は耐用年数が数十年ありますので、下地の桟木や防水シート(ルーフィング)方が先に劣化し腐食してしまうことがあります。その際は既存の瓦を再利用し、下地を修理もしくは交換する葺き直し工事を検討することもできます。
部分修理
破損した瓦の交換や棟瓦の漆喰の補修など、必要な箇所のみを修理する工事です。費用を抑えられますが、広範囲に劣化が進んでいる場合は根本的な解決にはなりません。
瓦屋根修理工法のコスト比較
工法 | 費用相場 | 備考 |
ラバーロック工法 | 約5万円~40万円程度 | 屋根面積、形状、業者により異なる
足場代別途の場合り |
葺き替え工事 | 約100万円~250万円程度 | 新規瓦、下地修理・交換
屋根面積と瓦の選定で大きく異なる |
葺き直し工事 | 約80万円~180万円程度 | 既存瓦再利用、下地修理・交換
屋根面積で大きく異なる |
部分修理 | 瓦交換:5,000~15,000円/㎡
漆喰部分補修:3,000~6,000円/㎡ 釘打ち直し:10~60万円程度 |
修理内容、範囲、瓦の種類で大きく変動する |
上記費用相場はあくまで目安であり、実際の費用は屋根の状態や面積、形状、使用する材料、施工業者によって大きく異なります。
瓦屋根専門工事業者に現地調査を依頼し、見積を依頼するようにしましょう。
屋根修理を依頼する際の業者選びのポイント
大切な住まいを守る屋根の修理は、信頼できる業者に依頼することが非常に重要です。ここでは、安心して任せられる業者を選ぶためのポイントを詳しく解説します。
✅屋根の種類に合った専門業者を選ぶ
専門知識の重要性: 屋根材には、瓦、スレート、金属など様々な種類があり、それぞれ構造や必要な修理方法が異なります。
特に瓦屋根の場合は、専門知識と経験が豊富な業者を選びましょう。瓦の種類、適切な補修方法、瓦の葺き替え(ふきかえ)の必要性などを的確に判断できる業者を選ぶことが大切です。
✅訪問販売業者には注意
「今すぐ修理しないと大変なことになる」「近くで工事をしていて、お宅の屋根が気になった」など、不安を煽ったり、親切心を装ったりして、その場での契約を迫る訪問販売業者には特に注意が必要です。
屋根の状態は、専門家がしっかりと点検しなければ正確にはわかりません。すぐに契約せず、一度冷静になり他の業者にも相談してみましょう。
✅施工実績を確認する
専門業者を選ぶ際には、その業者が過去にどのような屋根の修理を手がけてきたのか、実績を確認します。
ホームページや資料で過去の施工事例を確認してみましょう。写真や説明があれば、業者の技術力や仕上がり具合をある程度把握できます。可能であれば、業者に直接、過去の施工事例について詳しく質問することをおすすめします。
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✅工事内容・保証について丁寧な説明があるか
納得できる説明:工事内容、使用する材料、工期、費用、保証内容などについて、詳しく、わかりやすく説明してくれる業者を選びましょう。
質問に答える姿勢: こちらからの質問や疑問に対して、丁寧に、誠実に答えてくれる業者かどうかを見極めましょう。
また、修理後の保証内容(保証期間、保証範囲など)は、必ず書面で確認しましょう。口約束だけでなく、書面で残すことが重要です。
✅メリットだけでなく、デメリットも説明してくれるか
どのような修理方法にも、メリットとデメリットがあります。メリットだけでなく、デメリットやリスクについても正直に説明してくれる業者は、信頼できる可能性が高いです。
目先の安さだけでなく、耐久性、メンテナンス性など長期的な視点で最適な提案をしてくれる業者を選びましょう。
まとめ
屋根は住まいを守る最も重要な部分です。適切な点検とメンテナンスは重要ですが、修理方法としてラバーロック工法を検討する場合は、施工業者が正しい施工方法を理解しているか確認し、瓦全体を塞ぐような間違った施工をする業者には依頼しないようにしましょう。
京都近郊で屋根のリフォーム工事をご検討の際は、屋根工事専門店のRe,ルーフにご相談ください。豊富な経験と実績を持つスタッフが、お客様の住まいの状態を丁寧に診断し、最適なプランをご提案いたします。お見積もりは無料ですので、まずはお気軽にお問い合わせください。