京都市右京区にて一文字軒瓦葺き
2022/09/30



お客様のお困りごと・ご依頼のきっかけ
今回ご依頼いただいたのは、京都市右京区で長年営業されている京友禅の友禅染め店舗様からでした。
築45年を迎えた建物の正面屋根に劣化が見られるようになり、特に軒先部分の美観や防水性能の低下を心配されていました。お店の顔でもある正面の屋根には、店舗の歴史や伝統工芸としての格式を保つ意匠性が求められるため、単なる修繕ではなく「建物の雰囲気を壊さず、むしろ引き立てるような瓦葺きの提案をしてほしい」とご相談をいただきました。
「京友禅」と同じく、職人の手仕事が光る日本瓦の美しさを大切にしたいというお施主様の想いに応えるべく、今回は一文字軒瓦を使用した繊細な屋根葺きをご提案。細部にわたるすり合わせや合端(あいば)の調整など、熟練の技術を活かしながら施工いたしました。
仕上がりをご覧いただいたお客様からは「友禅の仕事と通じるものを感じた」と、職人同士ならではの言葉でお褒めいただき、たいへん光栄でした。
京都市右京区にておこなった一文字軒瓦葺きの様子です。
施工前
この度、京友禅の友禅染め店舗、正面屋根の施工をさせて頂きました。
京都にお住まいの方はもちろん、そうでない方でも「京友禅」を一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
京都の伝統工芸品である京友禅は、なんと江戸時代発祥ととても長い歴史があり、日本三大友禅の一つでもあります。約23もの作業工程があり、その一工程ずつを専門の職人が担当しているそう。 それぞれ担当の技術のみを磨いてきた職人集団により、京友禅がつくられているのだそうです。
今回はそのような歴史的背景も踏まえ、同じ一職人として日本瓦でのご提案させて頂きました。京友禅という京都が誇る伝統工芸にもしっかり合う意匠性の高さが期待できる施工です。
施工中
まず、下の写真の軒一文字瓦ですが、写真の通りサイズが全てバラバラで届きます。そのため、白○部分と底辺部のばらつきをまっすぐ合わす作業の合端(あいば)が必須です。
※一文字軒瓦は、瓦同士の接点の仕口を見せ、軒先の合端の美しさを表現する瓦で、料亭や重厚な作りの家屋などによく見られます。
瓦の捻じれを見極め一枚一枚番付けをし、すり合わせをしていきます。この作業と一文字瓦取り付けには、熟練の技術と経験を要します。
取り付けの際は水平に取り付けラインを作り、下地の浮き沈みを葺き土にて馴染ませていきます。一文字瓦は上の平瓦との瓦形状が合わないため、浮きが発生してしまいます。そのため、その部分にもすり合わせを行わないとばらつきが出てしまい、一体感が無くなるためこのようにすり合わせ作業が必要なのです。
また、壁際の熨斗瓦は施工後にズレ落ちないよう、見えない部分に釘を差し込み、ジョイントには防水テープを施しました。雨水が外へ出るようしっかり工夫して施工しております。
完工
これにて施工完了です。
京友禅の職人さんも凄く良い仕事だと褒めてくださり、大変嬉しかったです。
この度は、Re.ルーフにご依頼いただき誠にありがとうございました。
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現場住所 | 京都市右京区 |
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施工内容 | 一文字軒瓦の葺き替え |
施工箇所詳細 | 正面屋根 |
施工期間 | 4日 |
使用屋根材1 | 一文字軒瓦 |