軽量な瓦が存在?新屋根材ROOGA(ルーガ)の魅力について

軽量な瓦が存在?新屋根材ROOGA(ルーガ)の魅力について

2024/10/18

古くから日本の屋根材として使用されてきた瓦屋根ですが、「重い」ということが欠点とされることがあります。
近年では屋根を軽量化することが求められており、重量がある瓦屋根は敬遠されるようになってきているのです。
しかし瓦屋根を使いたいという人も多くいるのも事実です。
そこで登場したのが軽量瓦である「ROOGA(ルーガ)」です。
ここではROOGAの特徴やメリット、魅力について紹介していきたいと思います。

「ROOGA」とはどういった瓦屋根なのか

瓦屋根には独特の魅力があり、その重厚感や格式の高さから安定した人気を誇っています。
しかしどうしても「重い」ということが弱点となってきました。
そこで登場したのが軽量瓦である「ROOGA」です。
ここではROOGAの概要や特徴について紹介していきます。

ROOGAの概要について

さまざまな種類がある屋根材の中でも瓦屋根は耐用年数、耐久性に優れており、丈夫で長持ちする屋根材ではあるとされていますが、とにかく「重い」という特徴があります。
建物において屋根が重いと常に屋根、柱、壁に重量負担がかかるというだけでなく、大きな地震があった際には重心が高い位置にあるために大きく揺れてしまいます。
屋根が大きく揺れると建物に大きな負荷がかかるため倒壊してしまうリスクが高くなるのです。
こういった理由で近年頻繁に行われている耐震工事の際には屋根を軽くするために瓦屋根からスレート屋根や金属屋根に交換することが多いのです。
しかし、瓦屋根の重厚感を求める人、それまでの建物の雰囲気を変えたくない人は瓦屋根を希望するということがあります。
そこで登場したのが「ROOGA」です。
ROOGAは大手建材メーカーである「ケイミュー」が販売している屋根材です。
正式には「樹脂混入繊維補強軽量セメント瓦」という名称の屋根材であり、素材としてはスレート屋根と同様のものとなります。
そういった意味では厳密には「瓦屋根」とは言えないかもしれません。

ROOGAの特徴とは

ROOGAは瓦の重厚感を持つ屋根材でありながらも重量は一般的な瓦屋根の半分以下に抑えており、軽量化に成功した屋根材となっています。
また、衝撃にも強く、割れにくい、色褪せもしにくい、不燃材料認定を取得しているという優秀な特徴があります。
瓦のような見た目とスレートの軽さを併せ持った製品なのです。

カラーバリエーションは6種類あります。
✅RJ41U モダン・ブラック
✅RJ42U モダン・ブラウン
✅RJ43U モダン・グレー
✅RJ45U モダン・オレンジ
✅RJ46U モダン・レッド
✅RJ47U モダン・オーク
という6種類です。

「ROOGA」の製品は大きく分けると2種類

近年人気となっているROOGAですが、大きく分けると2種類の製品があります。
それぞれに特徴がありますので、それらを比較して適したものを選んでいくと良いでしょう。

ROOGA雅

ROOGA雅は従来からある日本の瓦屋根の雰囲気を感じさせる「和」のデザインを強調した製品となっています。
デザインは陶器瓦のように波打った凸凹があり、上品で落ち着いた雰囲気を持った製品となっています。
こうした特徴から伝統的な日本家屋やそれまで瓦屋根を使っていた建物にもなじみやすいという特徴があります。
落ち着いた雰囲気が最大の魅力の製品と言えるでしょう。

ROOGA鉄平

ROOGA鉄平は表面が平らの形状をしており、鉄平石のような落ち着きと重厚感がある製品です。
落ち着いた雰囲気があるために日本家屋にも合いますし、洋風な家にもなじみやすいという特徴があります。
和風洋風を問わずに使用しやすいというのも魅力だと言えるかもしれません。
デザインキーワードが「ナチュラル&ラグジュアリー」ということもあって建物に「高級感」を出したいとう時にはぜひおすすめです。

「ROOGA」のメリットとは

ROOGAには数多くのメリットがあります。
ここではそれらのメリットを順に紹介していきます。

軽量である

ROOGAの魅力として大きなメリットとなっているのが軽量であるということです。
瓦屋根にこだわる人は多いのですが、耐震性能が必要とされる近年では瓦屋根の重量は大きな弱点となります。
それは地震があった際に屋根が重いと振り子の原理のように揺れが大きくなってしまうためです。
屋根を軽くすることで地震の際の揺れ幅を小さくすることが可能となるのです。
ROOGAは従来の瓦屋根の半分以下の重量であるという特徴があるため、耐震性能という意味でも期待されています。
瓦屋根からこのROOGAに葺き替える人が多いというのは「雰囲気をそのままに屋根を軽くしたい」という希望にこたえることができるためです。
軽量化できている理由については製品内に多くの気泡があり、この空気層によって重さを軽くしているという工夫があります。

耐久性が高い

粘土瓦、陶器瓦と呼ばれるような瓦屋根は飛来物などが当たると割れてしまうということがあるのですが、ROOGAはとにかく耐久性が高くて丈夫であり、ある程度の高さから落としても割れないという強さがあります。
また、新設計として評判となっている独特の水切り形状をしているということもあって雨風にも強くなっています。
この工夫によって雨漏りもしにくい屋根材となっています。
裏側にも水が漏れにくい形状となっているので高い耐久性を持続することができます。
頑丈であるというのも屋根材としては大きなメリットと言えるでしょう。

台風、地震などの災害にも強い

従来の瓦屋根の半分以下という重量のために地震の際に建物が揺れるのも抑えることが可能となっています。
また、ROOGAは屋根材を1枚ずつ釘を使って下地に固定していくという乾式工法となっているために、強い風でも飛ばされにくく台風などの際にも安心です。
独特の防水設計による水切り形状をしているということも合わせて大雨を伴う台風などの際にも対応できる屋根材となっています。
台風の際には飛来物があることがあり、それが屋根材に当たって破損してしまうことがあります。
しかしROOGAでは独自素材である「Hybrid PIF」が衝撃を吸収することで破損しにくくなっています。

耐用年数が長く、劣化しにくいので長く美観を維持できる

ROOGAは製品の表面が「グラッサ―コート」という紫外線に強い塗膜によって保護されています。
その保護効果によってある程度の時間が経っても色褪せしにくく、劣化しないことによって美しい見た目を長く維持できるようになっています。
さらにこの効果によって、短い期間で塗装メンテナンスが必要となることもないためにコストパフォーマンスも高くなっています。

断熱性、遮音性が高い

ROOGAは製品内に気泡が多くあり、この空気層があるおかげで軽量化に成功しているのですが、この空気層は断熱効果を高めることに役立っています。
この断熱効果によって下地である野地板への熱の伝導も軽減することで遮熱効果も期待できるようになっています。
また、屋根材自体に厚みがあるだけでなく、重なって施工する部分もあるために高い遮音性も発揮できるようになっています。
遮音性についてはほぼ瓦屋根と同等のレベルです。

デザイン性に優れており、美観を整えることができる

やはりROOGA最大の特徴としては「高いデザイン性」だと言えるでしょう。
自然石のような落ち着きのある高級感は普通の金属屋根やスレート屋根のような屋根材ではなかなか出すことができません。
鬼瓦や高棟仕様の役物も販売されており、建物のこれまでの瓦屋根の雰囲気を壊すことなく屋根の軽量化を行うことができるでしょう。
屋根材をデザインで選びたいという場合にはぜひおすすめの屋根材と言えるでしょう。

「ROOGA」のデメリット、注意点とは

とにかくメリットの多いROOGAですが、実際に利用する際にはデメリットや注意点もあります。
それらを事前に押さえておくことでより効率的にROOGAを使うことができるでしょう。

工事費用が高額である

まずROOGA自体が一般的なスレート屋根などの屋根材と比べるとやや高価であるという特徴があります。
さらにこのROOGAを施工する際にはメーカー純正の垂木を使用する、もしくは同等の性能を持った材料を使用しなければならないと規定されているため、ここでも別途費用がかかります。
また、瓦を一枚ずつ下地に釘で打って固定していくという施工方法が必要となるために、高い技術を持った職人でも工期が長くなってしまう傾向があります。
工期が長くなるということはそれだけ費用がかかるということでもあります。

保証年数が短い

ROOGA自体は耐久性が高く、耐用年数も長い製品となっていますが、こちらの製品保証は一般的な他のメーカーの屋根材と比べても保証年数が短く設定されています。
これはいくら頑丈で耐久性が高いと言ってもROOGAが「スレート屋根」であるということが関係しています。
基本的にスレート屋根は割れやすい、耐久性が低いという特徴があるために保証年数も短く設定されているのです。
ROOGAの保証年数も10年に設定されており、リフォームについては保証の対象外となっています。
保証年数が長くないと安心できないというこだわりを持っている人には向いていないかもしれません。

雨には強いが雪にはあまり強くない

ROOGAは独特の水切り形状をしているということから雨には強いのですが、金属屋根などと比べると重量があるため、大雪が屋根材の上に積もったりするとその重みで屋根が倒壊してしまう可能性があります。
ROOGAを利用しようとしている地域が豪雪地帯である場合にはあまり利用には向いていないとも言えるでしょう。
その地域が積雪が多い地方がどうかを考えて選ぶことをおすすめします。

まとめ

ROOGAは瓦屋根のような重厚感がありながらスレート屋根程度の重さというメリットの多い屋根材となっています。
耐久性も高く、性能も優秀なのですが、取り扱っていない業者がある、メーカー指定の材料を使用する必要があるといった注意点もあります。
使用を考えている場合には事前に業者に相談をして決めていくと良いでしょう。
株式会社Re,ルーフでは「一級瓦葺き技能士」の資格に加えて、今回ご紹介したROOGAの施工認証店ですので、これまで何度もROOGAの葺き替えを行ってきました。
ROOGAについて葺き替えを検討している、悩んでいる方はお気軽にご相談下さい。

▷都市西京区にて天井からの雨漏り修理〈瓦屋根葺き替え〉

▷京都市の気候にあった屋根材とは?人気の屋根材もご紹介します

▷屋根の軽量化とは?京都市のまちの匠・ぷらすで補助金が受けられる?